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ラスト・シフトのhoteltokyoのレビュー・感想・評価

ラスト・シフト(2020年製作の映画)
4.0
38年間バカ正直にハンバーガーショップで店長を任された白人のスタンリー。もうすぐ引退を間近に控え、新しい店長候補となる黒人のジェボンがやってくる。真面目に働くことの大切さをジェボンに伝えるも、若さゆえに38年間もゴミのような環境で働いてたことを、厳しく言われてしまう。次第に心を寄せ合う瞬間がありつつも、人種差別について話が変わるとすぐ喧嘩になってしまう。引退間近なのにも関わらず、辛辣な老人ホームにいる母親の問題を抱えたスタンリーと、過去に犯した罪から、元カノと子供が自分から去っていこうとする中、辛辣な環境で店長を任されることへの不安を抱くジェボン。アメリカによくある極小ハンバーガー店の出会いにまつわる物語。

アメリカにごく自然にある問題、人種差別、低賃金、差別や暴力なんかをしっかり捉えつつ、ある程度器用に、うまく人生を立ち回らせることの大切さを学べる内容となっている。まだ若くて、将来がある分、この映画に登場するジェボンのように苦さを味わいつつ、我慢しながらも、勉強することの大切さ、選択肢の幅を広げることの大切さを学んでいくんだね。

ハンバーガーを食べながら観てたんだけど、付属のコーヒーがちょっぴり苦かったのは、映画の展開がほんのりビターでベターだったからかな?でもそこに社会の問題や、リアルを詰め込む監督のセンス。バカ正直に生きるだけが正義じゃない。常にアンテナ張りつつ成長していくしかないんだというメッセージが込められている。
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