hoteltokyo

TAR/ターのhoteltokyoのレビュー・感想・評価

TAR/ター(2022年製作の映画)
4.0
世界最高峰のドイツのオーケストラ初の女性首席指揮者という肩書を持ち、天才的な才能と努力で、指揮者の名声を我が物にするター。このカリスマ性と強烈なエゴを持ち合わせ、世界を股にかけるターであったが、かつての教え子が自殺をすることで、徐々に人生が狂い始めて行く……的な物語。

音楽という世界で強烈なブランディングを気づきあげたケイト・ブランシェット演じる主人公のターであったが、その裏腹に決して曲げない傲慢すぎる考え方や、倫理観無視の協調性のない態度が原因である事件を起こしてしまう。

今まで築き上げてきた輝かしい経歴がゴリゴリと崩れ落ちていく様は、まるで一種のホラー映画を観ているかのよう。いつもニコニコしている葉加瀬太郎も裏では、誰かをヴァイオリンで殴ってるんじゃないか?そんな考えも一瞬よぎるほど、考えさせられる映画であった。

ゆずの『栄光の架け橋』でも「悔しくて眠れなかった夜があった、怖くて震えていた夜があった」って言ってたもんな。
hoteltokyo

hoteltokyo