TERUTERU

キネマの神様のTERUTERUのレビュー・感想・評価

キネマの神様(2021年製作の映画)
3.9

[ キネマの神様 ]


古き良き時代を結ぶのは、今も変わらず愛せる幸せ。


 初日上映朝一番ので見て参りました、幸せ者です!✨
 この日の新作は『ワイルド・スピード ジェットブレイク』に、『サマーフィルムにのって』、『太陽の子』、アニメから『僕のヒーローアカデミア THE MOVIEワールドヒーローズミッション』の人気の話題作が一気に公開!邦画は特に熱い🎌絶対にどれを観ようか迷うはず!!!
そして私も迷ったのですが、やはり大いに期待をのせていましたこの作品!!

山田洋次監督で『キネマの神様』 松竹映画100周年記念作品でございます。

 “原田マハ”さんが書く原作はまだ読んだことないのですが、内容とは異なるらしいとのこと。ただ山田洋次監督が映画を観るのにわかりやすい画になる為内容へ変えているのです。内容が違えど、この映画で観客へ楽しませようとしている気持ちは何一つ変わらないのです。
 といきなり重い感じで話してしまいましたが、
内容は愉快で昔ながらの映画を堪能できます。今丁度私たちが生きる現代がベースの物語であり、映画の黄金時代であった1950年代の過去の思い出が現代と交互に話が進んでいきます。映画を愛し制作していた過去の自分とギャンブルに依存してしまったダメ親父、変わる一手にキネマの神様は微笑んでくれるのか。。。

 初日レビューなので一切ネタバレは厳禁にしたいとこ!
これだけは言わせてください!あの映画に“志村けん”さんが見えた。
もちろん亡くなってしまい代役として“沢田研二”さんが演じていますが、その演技はまさしく志村けんさんの様でした。お見事です。沢田さん演じる「円山郷直」は素晴らしかったです。けどひしひし伝わってくるのが志村けんさんで演じる姿で観たかったというのが心残りです。誠にご冥福お祈り致します。

 どことなくあの映画を観ている感覚です。“綾瀬はるか”、“坂口健太郎”主演『今夜、ロマンス劇場で』飛び出してくるわけではないですが作りたい作品はこういう展開なのかと。その映画を作る為に若き主人公の映画愛はまさしく本物。終盤で見せたあの映画の中で見せた光景は私にも伝わりました。劇場の大きな画面で見る事で産まれる最高の光景。CGでは生み出せない、紛れもなく欲しいその感動はキネマの神様と言っていいのでしょう。北川景子へ一瞬に恋に落ちれます。
 劇場で見る事でこの作品は開花されます。それ以外のお勧めは確かにできません。どうせ配信されるのを待つと考えている方には、今回ばかりはもったいないとしか言えませんね。もちろん、このコロナ化の中で行くのも危険ですのでくれぐれも用心してね💦

 今作では「映画」という素晴らしさと一緒に「劇場で鑑賞する」素晴らしさを教えてくれる良作でしょう。昔の撮影技法は今では見られなくなりCGなどが多用される中、久しぶりにこの一瞬のシーンをもう一度見たくなりました。またコロナ化だから動画配信で視聴するのもわかります。ですが映画館は悲痛の声をあげています。この声を聴いてしまった、見てしまったからには私たちはどうするべきか考えていくべきなのでしょう。もちろん映画だけではないはずです。ですが大好きな映画館が消えていくのは悲しいです。お客さんとしてできる事を大好きな物だけでも協力していきたいです。
 もしこの危機がこの映画の影響で変わるのであれば「キネマの神様」は訪れようとするチャンスです。来るのを待つのではなく、奇跡を起こしましょう。

 映画を撮るのは人生を作るのと同じ。こだわるからこそその分人生は輝く。


 8月から素晴らしい作品が盛りだくさん!素晴らしい1本ですので是非オススメです。
また評価に関しては星をもっとつけたいくらいです。ですがそれは志村けんさんがいてからこそ最高得点!!あえて少し評価をさげて記録しておきます。そして夢の映画として満点と記録しておきましょう。
この映画が公開されたことに嬉しい喜びを込めて、ありがとうございました✨

 では2021年の夏はこれから!素敵な夏映画を劇場でいってらっしゃいませ👋


さよなら、志村けんさん

2021/№32
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