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監視資本主義 デジタル社会がもたらす光と影のpoemのレビュー・感想・評価

4.0
テクノロジーの発展は人類にまるで魔法のような力(道具)を与えた。

ソーシャルネットワークの普及、
そしてビジネス的な技術進化や使われ方により、魔法の力は人間の心の弱さを利用して金儲けをする存在と化し、混沌と心の蝕み、依存性を露わにした。
道具としてのテクノロジーから中毒と操作の技術に移行した。
素晴らしい魔法の力を人々にもたらすシステムをつくっていたはずが、狂気を生み出していたことに倫理的な罪悪感を感じるシリコンバレーの技術者たち。

無意識のうちに思考までもプログラミングされるように扱われてしまう根幹に、人は人と繋がりたいという欲求があり、中毒を招くのは当然というサービスの基本心理が隠れている。

SNSに対する薬物的な依存性に気づき、最近自ら断つ作業を行っていたので半端なく
共感した。

ビジネスとしてのサービスのあり方だけを追求すると、世界を少しずつ歪めてしまう、金や権力のためではなく、どんな意義を持ってサービスをつくるのか。
どんな魔法を人々に与えられるのか。
その信念が大事だ。
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