トランスマスター

グリーンランドー地球最後の2日間ーのトランスマスターのレビュー・感想・評価

3.0
♯113 獅子座流星群が見える日に鑑賞

ディザスター×人災

この作品は【日産】の提供でお送りします。

舞台は米国東海岸
主人公は超高層ビルの施工管理者
妻は自宅でランニングマシンを使い
5マイルも走る意識高い系美人
一人息子は糖尿病を患う7歳児

主人公は近所の人々とホームパーティーをするためのスーパーの買い出しに向かう。
買い物の最中に彼のスマホに国土安全保障省からの大統領アラートが到着する。
内容は彗星が地球に
衝突するまで残り48時間
あなたの家族はシェルターに避難する権利が当選しました。
荷物はカバンは一つにまとめてください。
というもの

慌てて家に戻り荷造りをして目的地の
米軍基地へ向かう主人公の家族。
ノアの方舟に乗れなかった人々との
出来事を綴った
天変地異・群像劇です。

◆良い点/注目ポイント
・ほぼ主人公の家族を主軸に置いたストーリー展開のため複雑な登場人物の相関図を意識しなくて済むシンプルな人間関係。
・大統領府や各省庁の描写がないため、
ディザスター映画にありがちな
有事の際にも機能する
【連邦政府万歳】の描写が全くありません。

◆改善点
・主要幹線道路を検問するでもなく
州境や国境も封鎖していないため
報道規制している割に道路はパニックになっています。
・地球滅亡まで残り48時間しかないのに
スーパーで略奪とか大型台風のような小規模なパニックです。
実際は物欲を満たすより、
無差別殺人や放火や破壊活動などもっと
モラルに欠けたカオスな状況になると思います。

◆総括
この作品を一言で表すと…
【ポスター画像はそそる】

しかし
ローランド・エメリッヒ監督のような
ド派手なCGによる
【地球終末の瞬間の風景】
が無いため
メインディッシュが無い
コース料理のようです。

予算の関係で映像に主軸を置かずに
ストーリーに舵を切った場合でも、
極限状態の人々の群像劇も
道徳面が平常時と変わらないため
そこまで面白くありませんでした。

CGを使わず
隕石衝突地球滅亡の群像劇を描いた
作品で一番オススメなのが
スティーブ・カレルと
キーラ・ナイトレイ共演の
『エンド・オブ・ザ・ワールド』です。
是非比較してみて下さい!

-2021年113本目-