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アシスタントのsonozyのレビュー・感想・評価

アシスタント(2019年製作の映画)
4.0
映画製作会社のジュニア・アシスタントとして5週間目の新人ジェーン(ジュリア・ガーナー)の、ストレス蓄積&忍耐の日々を捉えたオーストラリアのキティ・グリーン(女性)監督/脚本/製作/編集作。

オープニングはジェーンが早朝(といってもまだ真っ暗)家からUberでオフィスに向かうシーン。
真っ暗なオフィスに着くと、照明、コーヒーメーカー、スタッフのPCの電源をONにし、早めに出社した上司の指示でプリントアウト、水などの備品補給、ボスの部屋を片付け(ここでボスの行動を予感させる)、給湯室でシリアル&ミルクを少しだけ食べ、同室の上司二人にボスのスケジュール表を配布し・・・

部屋や電話での声のみで顔は出てこないボスは、どう見てもあのハーヴェイ・ワインスタインがモデル。
ということで、ドキュメンタリーではないものの、ワインスタイン又は同様のクソ男性上司らがいる企業/組織の実話として見れてしまいます。

パワハラ・モラハラ・ミソジニー、そして社内で黙認されてしまっているボスのセクハラ…な環境下で、プロデューサーになるという夢のため、爆発寸前であろうストレスを抑え込み、淡々と業務をこなしていくジェーン。
ジュリア・ガーナーの感情演技が素晴らしい。

このティザービジュアルは、顔のない人形を用いて人種/性別/年齢など多様性を肯定する作品づくりを続ける3DCGアーティストのPOOLさんによるものですが、ストレス/激情を封じ込めているジェーンにぴったりです。
〈参考〉POOLさんInstagram
https://www.instagram.com/_________pool/
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