ゴロー

国葬のゴローのレビュー・感想・評価

国葬(2019年製作の映画)
3.7
スターリンの葬式を描いた映画。当時の映像を使用してドキュメンタリー的に「再構築する」という映画だと勝手に想像していたが、もっと抑制的で、当時の貴重な映像記録を淡々と振り返るスタイルであった。

個人的に印象深かったポイントは、周恩来など各国のリーダーが集まるシーンと最後マレンコフらが演説をするシーンだ。歴史を知る者であれば誰もが固唾をのんで観るシーンではなかろうか。

鑑賞中は、この後フルシチョフが指導者となりスターリン批判が始まることを考えると壮大な葬式も全てが皮肉に見えると感じていたが、監督も同じような視点で捉えているようだった。

ロシア政治、国際政治、冷戦などに興味がないと若干見るのがしんどい映画かもしれないが、この貴重な映像記録は一見の価値ありだろう。
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