シガーandシュガー

東京リベンジャーズのシガーandシュガーのネタバレレビュー・内容・結末

東京リベンジャーズ(2021年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

原作未読、アニメも未視聴、この先も見る予定はなかったはずが金曜ロードショーで出会ってしまった。原作に一切ふれていなかったことが功を奏したのか、話も理解できたし楽しく鑑賞できた。よくまとまってたと思う。

後からアニメのほうで実写化されたところを観てみたところ、アニメのほうが「なぜ」についてわかりやすい部分があって(おそらく原作も)ちゃんと丁寧に作ってあるんだなと思った。絵柄が細っこいので、私は実写の、体格がしっかりしているほうが安心して楽しめた。子供という設定だけど大人が演じているというギャップは精神衛生上、大切だと思う。リアルな子供の殴り合いなんか直視できません。

それにしても吉沢亮って佇まいが現実離れしてる。あのガラス玉みたいな目のせいかなと思う。どんな演技中でも目だけは人形みたいな感じで、別の惑星からやってきましたって言われても驚かない。マイキーの、ベタ塗りの黒目の無機質さと、吉沢亮の綺麗すぎる目は、非人間的なものを感じさせる点で相通じる。当面、彼以外にマイキーをうまく演じることが出来る俳優はいないよねと納得できた。ただ、金髪のヘアスタイルは原作にこだわらず、もう少しかわいい感じにしても良かったように思う。あれはパサツキすぎる。あとサラシの巻き方があんまりピッとしてないからかツナギ姿があんまり決まってないのが残念。
個人的にはドラケンの山田裕貴が大変に良くて、原作のドラケンよりがっちりしていて丸みを帯びている体型が最高に良かった。山田裕貴の目付きももともと狂気をおびているので、ドラケンを演じることで持ち味が200%活きた印象。アニメだとちょっと色恋がはいっちゃうのねとガッカリしたので、実写ではそのままのドラケンでいてほしい。ドラケンは僧兵のイメージ(髪型か)。強くてストイックで、良識があるからマイキーたちよりは平凡である、が、道は間違わない。原作は知らないけど私の中でのドラケンはそんなイメージ。

あとは主人公を演じた北村匠海。演技も声も顔も何もかもちょうどよく可愛くてヘタレで頑張りやさんで、彼だったから見通せたなと思わないでもない。いくらマイキーやドラケンがハマっても、たけみっちーが目も当てられないと実写化は大失敗なので。北村匠海、頑張ったなあ。

続編、楽しみです。今の俳優陣の時間を早く切り取って、東京リベンジャーズの世界に凍らせてほしい。

ーーーーー(2回目)ーーーーーー
2回目鑑賞して気になったこと。
アニメと比較して、めびうすとの抗争部分ははしょりすぎと理解。
本来は半間が担っている部分を実写ではオサナイに託したところがオサナイでは完全に力不足。オサナイとのタイマンにマイキーが手間取っているように見えてマイキーのカリスマに傷がついてしまった。原作しらない私のような人間にも「意外と手こずってるな」という印象があったからこれはまずかったと思う。マイキーの格を落とさずに足止めする目的ならやはり半間クラスを持ってこないとダメ。そうすると尺の問題もあるんだろうけど、ここは譲っては駄目なところ。
ドラケン救出でのキヨマサとのタイマンも、悲惨さではアニメ(原作)のほうがヒリヒリしたかな。続編が決まってたらもう少し描けたのかもしれない。が、実写のキヨマサ、なんだか悲しそうな顔に見える瞬間がいい。ドラケンはやっぱり山田裕貴が最高。