TakahisaHarada

まともじゃないのは君も一緒のTakahisaHaradaのレビュー・感想・評価

4.0
ラブコメの枠組みで大野と香住の自己形成が描かれた作品。大野、香住、宮本、美奈子の四角関係が最高だし、大野と香住のこじらせ具合にはほっこりしつつ、2人の関係性やその行動力、思い切りが羨ましくもある絶妙なバランスだと思った。

説明が多かったり台詞っぽい台詞が多いところは苦手寄りだったけど、それ以上に笑えて共感できるところがある作品だった。
序盤の食器店とか、奇人大野のくだりでめちゃ笑った。「リアリズムの宿」を観たときに近い、本人たちは一生懸命なのに笑えたり気まずさに笑ってしまったりする感覚。 大野、香住の会話劇も笑える。

好きな美奈子といるときは話の内容なんて気にならない大野、憧れていた宮本が辛いときに言ってほしいことを言ってくれる人だったんだと気付く香住、あたりはとても共感度が高くて良かった。そもそも「普通に憧れ普通になろうと努力した結果、なりたかった普通の底が知れる」という展開が好きだったし、それを大野と香住の定食屋のくだりで象徴してるところも良かったなと思う。