あまのうずめ

ペルシャン・レッスン 戦場の教室のあまのうずめのレビュー・感想・評価

3.7
1942年フランス。ユダヤ人収容所に移送されるトラックの中でジルはサンドイッチとペルシャ語の本を交換した。一同は森で射殺されるが命拾いしたジルは咄嗟に自分はペルシャ人だと嘘をつく。ペルシャ人を見つけたら褒美を出すと言われていた兵長はジルをコッホ大尉の元へ連れて行く。コッホ大尉はジルを調理室に配置し就業後ペルシャ語を教える様命じる。


▶︎実話ベースのフィクションをウクライナ人の監督が映画化。
コッホ大尉は終戦後テヘランでドイツ料理店を出すことを目的に単語を教わる為ジルに便宜を図って行く。ペルシャ人レザと偽り適当に造語したペルシャ語が日々増えていくことに苦労するジル。ジルを疑うドイツ兵。戦時の緊張感が終始伝わって来る。

最初に見せた惨殺のシーン、終盤からのジルと囚人との関わりがラストシーンに効いて来る作りで上手く組み立てられていた。ホロコーストはガス室ばかりでは無いことをまざまざと教えられ、歴史の証言となる貴重な作品だった。