Inagaquilala

トラブル・ウィズ・ビーイング・ボーンのInagaquilalaのレビュー・感想・評価

3.4
オーストリアの映画学校の卒業制作でつくられた作品らしいが、作品を観た限りでは、そのセクシャルな表現からすっかり男性の監督だと思っていたが、実は女性監督(サンドラ・ボルナー)。近未来の少女の姿をしたアンドロイドの物語だが、記憶や感情など、どこまで人間に迫れるかという問いかけをしているように思える。時間が錯綜する物語設定やプールのシーンに象徴される映像設計など、かなり実験的にチャレンジしている作品。かなり性的匂いもする内容なのだが、それをエロティシズムとして感じないのは、対象がアンドロイドということと、この監督の持つ不思議なタッチの成せる技かもしれない。東京国際映画祭で観賞。
Inagaquilala

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