Sachika

リトル・ガールのSachikaのレビュー・感想・評価

リトル・ガール(2020年製作の映画)
3.8
#東京国際映画祭 3本目

身体は男の子のまま、女の子の心で産まれたサシャ。
彼女のささやかな願いは、ただ「堂々とスカートを履いて学校に行きたい」と言うこと。
しかしながら世間の目はまだまだ冷たく、理解されず、全てを諦めた様なサシャの目が悲しい。
HeではなくSheと、女の子扱いされた事に顔が綻ぶ 幸せそうな笑顔が脳裏に焼き付く。

誰よりも可愛いサシャがぽろぽろと涙を流す様子に、こんなにも理解されないことが、現代で起こってるなんて本当!?って思ってしまう。
学校、バレエ教室、人に教える立場の人間の意地の悪さに虫唾が走る。


家族の理解があって、一緒に戦ってくれることが救い。
特にお兄ちゃんが妹想いで素敵だったなあ。
サシャ自身も、自分が傷つかない様に、お母さんがもっと傷つくことのない様にと、言葉を紡ぐのが痛々しかった。

サシャの性分離が先天性なのか、後天性なのかとか、母親が問題だとか、そこを議論するのではなく、もっと優しい言葉を投げかけてくれる世の中になって欲しいよね。
どうかサシャの様に苦しんでる子が、幸せに笑える世界になります様に。

#TIFFJP
Sachika

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