プロデューサー失格
突如死亡した大怪獣の死体の処理をすることになった特殊部隊の青年たちの奮闘（ウソ😅）を描く、SFコメディ。
「鋼の錬金術師」に続く山田涼介主演の炎上案件。ここまで作品に恵まれない山田涼介には同情を禁じ得ない。あっ、「燃えよ剣」はよかったよ。
まあ、オチも知ってたし、ハードルだだ下がりの状態で見たので、「あれ、意外と見れるじゃん」、というのが素直な感想。文字通り、怪獣の後始末をどうするかというお仕事ムービー的な面が、お客さんが一番期待していたところだと思うし、そこはそこそこ上手く行ってたと思う。
もう一面は、怪獣を原発事故のメタファーとして政治の無能っぷりを描く風刺劇なんだけど、これが酷かった。三木聡監督のコメディを面白いと思った事はほとんどないが、今回は特にひどい。下品な下ネタが多く、風刺の体をなしていないし、単純につまらないギャグのオンパレード。
最後は、主人公アラタ（山田涼介）の謎と、ユキノ（土屋太鳳）、正彦（濱田岳）の三角関係だけど、これは中途半端だった。思わせぶりなシーンだけで、核心が描かれず、何を描きたかったのかさっぱりわからない。ラストのオチだって、ここまで出てこれなかった理由づけを示してくれさえすれば、こんなに炎上することもなかっただろうに。
プロデューサーのインタビュー記事に「予想以上に伝わらなかった」と書いてあった。インタビューでの発言にはフォローも半分入っているだろうが、試写とかを見た段階で本当に伝わると思っていたのなら、完全にプロデューサー失格だろ。
