超好き。
アダム・マッケイ監督のポリティカル・コメディタッチが切り開いた隕石映画の新地平。隕石映画史上で一番好き。
彗星という激烈なカタストロフの前に、あらゆる人々のあらゆる思惑が脆くも崩れ去ってゆく様は圧巻。ラストシーケンスはもう、なるべくしてなるのだという圧倒的な説得力と、人の営みに対する強烈な諦めに満ち満ちていた。
しかしそれでも人間への愛は決して捨てていないところにこの映画の凄味があるのだと思う。
この映画は『アルマゲドン』というよりはまるで『博士の異常な愛情 または…』と『26世紀青年』を足し合わせたような不条理政治コメディであり、劇中で起こる出来事や人々の言動・行動が直ちに現実世界へ敷衍しうるものであることは明白。今観るのが一番楽しい作品だと思った。