優しい
引き合った孤独の磁石
騙し騙されるはずだった二人の出会い
オレオレ詐欺をしながら土地を転々とする若い男(藤原季節)
電話に容易く答えてしまう老婆の艶子(原知佐子)
簡単なカモのはずが意図せず艶子の家に住み着き共同生活が始まる
天草
古いまま
昔の伝統が今を生きる人達の日常の街
FMラジオ局
小さな映画館
伝統文化の職人
流されるように土地に馴染み「将太」として生活する
本当のばあちゃんと孫のように寄り添い思いやる表情に心が温かくなる。
こんなご飯はこの人は食べて来なかったんだろうな、と思うシーンでこの男の背景が見えた気がした。
お店の箱にお金を入れる
お釣りを箱から客が自分で取り出す
この島は信頼で成り立っている。
優しさに触れれば“悪”も変われる。
この人は愛情に飢えていたんだろうな🤔
きっと本当の悪党ではなかったように思った。
そして愛情を与える事に飢えていた婆ちゃん。
騙したつもりが本当に騙していたのは…
素敵な作品でした。
「シャボン玉」を思い出すけれど婆ちゃんの個性が全く違います。
もし自分が艶子さんの立場だったら同じ事をしたかも。
藤原季節さん、ハマり役でした。
「くれなずめ」の何百倍も魅力的。
撮影から2年経って公開された作品で監督は
「お金もないし力もない、出るメリットがない映画に参加してくれた俳優陣に胸がいっぱい」
だそうです。
職人を演じた柄本明さんは
第一映劇がとっても素敵だったのがお気に入りだそうです。
天草の唯一な映画館はレトロ感たっぷりでした。
優しい気持ちになりたい方におすすめです。
観てよかった
またミニシアターで大当たり