当日、日比谷野音に観に行った時の感動が蘇った。ラストがアンコールに応えて向かうメンバーのシーンで終わるのは素晴らしかった。イースタンユースは、掛け値なしに日本ロック界の至宝だ。文學の世界に「純文學」「大衆文學」の違いがあるが、もしロック界にもその違いを適用するなら、イースタンユースは「純ロック」と言っても何らおかしくない。浮ついて、共感ばかりを求め、嘘ばかり唄ってその場限りの安っぽい虚像を売りつける昨今の誤ったクソバンドが多い中、都市生活者の孤独と生命力を轟音を掻き鳴らし、歌い続けるこのバンドは本当に貴重。ただ、希望といえるのは、このバンドを支持し続ける人間が居続けること、そして新たな若いファンや海外のファンも少しではあるがいるということ。