異食症という描き方が、最後に飲むものを際立たせるためだったのかと思うと、とてもやりきれない物語。
それはある種の弁解のよう。
負の連鎖を断ち切りたい、みたいな思いはわかるけど。それならいっそ諸共…とならずに終わってしまい、私にはそれが主人公の解放や自立などには見えませんでした。
冒頭の子羊のシーンや、飲み込んだものをトイレで回収するなどという、やたらとわざとらしい場面が多くて辟易します。
なんというか、思わせぶりな?
それなのに、夫やその両親が画一的に冷たくて酷い人たちという描写もどうなんだろう。
あのカウンセラーだか精神科医もこんな奴おるかよ〜と言いたくなる嘘みたいなアホキャラ。
シリア出身のお手伝いさんが言うことだけがリアリティがあったし、どこかこの作品での冷静な視点でした。