Dumbo

お名前はアドルフ?のDumboのレビュー・感想・評価

お名前はアドルフ?(2018年製作の映画)
3.8
この映画を観てからしばらく、頭の中で、
タケカワユキヒデの「ビューティフル・ネーム」
が流れてました。
(注:作品には出てきません💦)

生まれた時に誰もが必ずもらう“名前”
最近のキラキラネームも、
親はそれぞれに願いや思いを込めてつけるんだけど、
それが子どもにとっては迷惑だったり
ほとほと困って改名したりする事さえある…

この映画は、
生まれてくる子どもに「アドルフ」と名付ける!
と身内が言ったことから、
大騒ぎになるというドイツのコメディ。

ドイツ人にとって、
「アドルフ」という名前は
そのままかつての独裁者
アドルフ・ヒトラーに他ならないから。

なんでわざわざこんな名前に…と
みんな思うんだけど、
親にはやっぱり考えがあって…
しかし周りは大反対!
ドイツ人にとってそれは口に出すのも忌々しい名前なのですから…


もともとは舞台演劇だったのを映画化したものらしく、ほとんどが家の中だけで、そしてほとんどセリフばかりの映画。
ドイツ語がわかる(話せる)妹は、ドイツ語の言い回しのようなものもわかるので
すごく笑ったと言ってたけど、
私はドイツ語がわからないので、そこまで笑えなかった。
アディダスのアディもアドルフなんですね、
みんな足にヒトラーを履いてるのか!
みたいなセリフはおもしろかった。

一番熱く大反対するこの家の旦那さんは、ドイツ文学の教授ということで、ゲーテやケストナーなどドイツ文学の話も出てくる。
ケストナーはナチス時代に、著作が思想に反すると本を燃やされた作家なので、ドイツ文学の教授であるこの旦那さんは、よけいにヒトラーに対して批判的なんだろうな。
コメディという事で、もっと笑える映画かと思ったけど、日本人の私にはあまり笑いどころは多くなく…微妙でした。
きっと、ドイツ語とドイツ文化に詳しい人にとってはもっと笑える映画なんだと思う。


そして名付け問題から、事態は思わぬ展開へ…
家族にとって重大な秘密があからさまに…
この展開にはちょっとびっくりした!

そしてラストはまるで吉本新喜劇のようなオチで終わります 笑


子どもが生まれる時に、
いろいろ名前を考えたなぁと、
子どもが生まれた時の事を思い出しました。
さて、うちの子どもたちは、
自分の名前のこと、どう思ってるのかなぁ?
ちょっと聞いてみたくなりました。
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