このレビューはネタバレを含みます
原作を先に読んでいると
ちょっと酷い脚色って思ってしまう
まずかんちゃんを女の子にしたのがね
腕力的に気を失った男を運べないよね?って思ってしまう
清原果耶の演技はなかなか素晴らしいのだけど
けいさんは空腹のあまり、ティッシュを食べるほど追い詰められていたのに生活保護が出なかった。
助けたくても子供だったかんちゃんにはできることはなかった。
その憤り、やるせなさ
映画の描写だとそこが弱かったなあと思う
そこの描写が弱いと、役所の人達を殺すことが過剰な反応に見えてしまう(もちろん許されることではないのだけど)
原作だとけいさんの生活保護を却下した役所の人間達は仕事だから仕方なかったとはとても思えないほど極悪非道な人物に見えたのだけど、瑛太演じる墓地を1人で直す描写
あれは彼なりの贖罪だったのかなと思えて、彼は彼なりに苦しんでいたのかもしれないと、少し救われた思いにもなった
原作にもその描写があったかどうかもう覚えてないけれど
覚えてないくらい、けいさんを救えなかった無念さ非道さに号泣してしまうんだよね、原作は
見せたい映像と原作の表面だけをなぞった映画化になってしまったかなとは思うけど、役者達は皆とても良かった