ラッセル・クロウがあおり運転からエスカレートして暴れまくるサイコ野郎演じるという事で興味があったのと軒並み延期になってる5月公開の海外映画の中で予定通り5月公開になったので見てきました。
流石に「激突！」や「ヒッチャー」には及びませんが、テンポも良くてかなり楽しめましたね。何といってもサイコ野郎の「男」役にラッセル・クロウを起用できたのはやはり大きいですね。何時の間にかビックリするぐらい肥大化したクロウが冒頭からヤバいことをしでかしてくれますが、この時の目つきや挙動からしてヤバい奴感充満してます。元々悪人顔だし、リアルでも喧嘩っ早くて暴れん坊の問題児なだけに非常に説得力と迫力がありました。インタビューでは自分とは全く違う役とか言ってましたけど嘘つけ(笑)
口論になった主人公を執拗に追い掛けあおり運転だけじゃなく、ガソリンスタンドで人轢き殺したり、衆人環視のカフェの中で堂々と殺人犯したりとバーサーカーっぷりを見せつけてくれます。そうかと思えば主人公の携帯盗んで家族などの情報引き出したりタブレットで位置情報掴んだりする狡猾さも見せてくれます。後半の高速道路でのカーチェイスで周囲の車を次々巻き込んで大事故引き起こす様は破壊神という感じでした。男の背景は詳しく語られないけど、どうやらこのストレス社会で色々不運に見舞われストレス貯めこんだ末にブチギレて暴力で世界に挑んだようですが、ここら辺は「フォーリング・ダウン」彷彿しました。
主人公も離婚したばかりで問題抱えてて遅刻して仕事なくしたりとストレス貯めこんでますが、クラクション鳴らして注意されたら素直に謝らずに売り言葉に買い言葉で言い返しまくったのは自業自得過ぎ。ここでの息子のおろおろ具合がリアルでした。でっま、流石にこれだけ家族や身近な人巻き込まれて追い詰められたらちょっと気の毒ですね。息子役はリメイク「チャイルド・プレイ」のアンディ役の子でした。この子も気の毒だったな。
最初のスタンドで助け舟出してくれた人や弁護士、弟とその彼女等巻き込まれた人達は気の毒すぎましたね。個人的にスタンドの人が親切心出したばかりにあんなになって一番可哀想に感じました。弟は彼女なくすし多分怪我も酷いからその後も結構悲惨そう。
終盤の祖母の家での戦いは伏線回収もして肉弾バトルも激しくて見応えありましたね。主人公もあれだけラッセル・クロウにボコボコに殴られ投げ飛ばされても気絶せずに立ち向かっていくタフさが凄かったな。あの状態からまた立ち上がろうとする男のタフさも尋常じゃないけど、流石にあの後ジェイソンやマイケルみたいに起き上がってきたり死体消えたりはしませんでしたね。後、警官の「もう帰っていいですよ」には笑った。正当防衛とはいえあれだけの事件だから母親にはもっと話聞くでしょ。
ラッセル・クロウの暴れっぷりだけじゃなく、意外と伏線回収もちゃんとしててカーチェイスも迫力あって楽しめた良作でした。
