マサラチャイ

海の上のピアニスト イタリア完全版のマサラチャイのレビュー・感想・評価

4.5
これはまさに見る芸術。映像の美しさ、研ぎ澄まされた会話、衣装、背景、音楽に至るまで一流の映像芸術。ピアノと一緒に踊るシーンは本当に楽しそうだった。監督が「鑑定士と顔のない依頼人」でも描いた様に、童貞の描写が上手い。辿々しい気持ち悪さまで再現されている。主人公は意中の女性にレコードを手渡す勇気も、陸に上がる勇気も出せなかったが、そこに人間味を感じた。一度は見てほしい傑作。