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あのこは貴族のsayanuのレビュー・感想・評価

あのこは貴族(2021年製作の映画)
4.0
なにを今更?と思った。けれどこれを映像化して、共有できる体験とすることにこそ意味があるのだろう。

小説よりも「あるある」度が増していた。つまりより普遍的な表現になっているのだと思う。門脇麦の表現はねっとりと漫画っぽく、水原希子の表現はほんとうにそのへんに居そうな感じ。実際には前者の方が絶対数が少ないのだから、リアリティを感じさせるのに寄与していたと思う。

ホテルやタクシー、車、自転車の使い方がよく関係性を表していて計算されつくした演出なんだなあと見ていてわくわくした。新宿も渋谷も出てこないけど東京を舞台とした映画として時代性をきっちり語った作品なのではないか。コスプレやネオン看板を使ってサブカルっぽくなる、ということがない。媚びていない。


久しぶりに結論にケリをつけた映画を見たのでちょっとすかっとした。
東京に養分吸われてるわけではないよ!
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