スカポンタンバイク

スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバースのスカポンタンバイクのレビュー・感想・評価

4.8
困った。
間違いなく今年観るべき映画の一つである事は間違いないのだけれど。
まさかのゼンデイヤ微笑みエンド...。
まぁそこはくよくよしても仕方ない。運命を受け入れよう。
とにかくアニメーションが素晴らしい。予告でワクワクしてる人は、本編観たら泣き崩れるレベル。私のことだ。w
前作でも全然違うアニメ文法のキャラクターが同じ世界に同居してる感はあったのだが、今作はそれを何百倍もの量と時間で行っている。数多のスパイダーマンがそれぞれ独自のアニメーション文法で生きていて、それらが同画面内にうじゃうじゃと蠢いてるという異常な事が起こり続けている。DVD買って1コマずつ観るとかが全シーンでできるといっても過言ではないレベルで、絵力とアニメーションが重厚過ぎる。
話は、「スパイダーバースの進化・拡張」の瞬間を垣間見るようなものになっている。今作の主人公マイルズはスパイダーユニバースにおいて異端児であり、旧来のスパイダーマン像ー言い換えればスパイダークラシックに対するパンクな存在なのだ。パンク、これはとても重要なワードです。最高にイカす奴です。クラシックがある中からパンクが生まれたように、音楽は古典から新たな可能性が生まれ派生していった。生まれた瞬間は異端のように扱われるかもしれないが、最後の最後まで本当にそうなのかは分からない。今作はそういった新世代の誕生を描く第一歩として見事だった。そんな映画だからこそ、途中に某おもちゃ映画が引用された事にはとても深い意味があるなと感じた。
観たばかりだが、もう一度今作を観たいし、早く3作目を観たい。とにかく、できる限り早く観たい(重要)。