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ハミルトンのkaitoのレビュー・感想・評価

ハミルトン(2020年製作の映画)
4.3
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『ハミルトン』

 2020年、この映画を絶対に観ましょう!といっても実は、日本語字幕版の配信がまだ。だからこの映画が日本でも伸びてないのかもしれない。
 恥ずかしながら『ハミルトン』自体の存在は全く知らなかった。たまたまYouTubeにアップロードされていた予告を観て、その世界観の美しさに奮起された。これが観ることを決意した理由。
 ペラペラでないにしても英語ができないわけではない僕は、話の内容は7割くらい理解できた。160分ぶっ通しで音楽が流れてるから飽きる瞬間は全くこないが、心情の変化・物語の展開が急で置いていかれそうになることは少しあったのは事実。余韻に浸りたい歌があったが、こういったスタイルなので仕方ない。
 バーの描き方がよく描かれていたように感じる。友人に始まり、次第に嫉妬に呑まれ、悪役に変わっていく姿はすごく自然だった。またイライザとその姉アンジェリカも非常に好きになれたキャラクターだった。自分の気持ちを押し殺すアンジェリカの音楽のシーンはこの映画で一番好きになれたシーンだった。ただ群を抜いて好きになれたキャラがジョージ3世である。彼が出てくるだけで会場に笑いが起こるように非常にコミカルな人間で、ここは英語わからなくとも笑えてしまう。大声で笑うような笑いではなく、クスリと笑えるそんな人だった。
 また冒頭で述べた通り、セットや衣装など世界観も非常に素敵だった。素晴らしすぎる音楽に素晴らしい振り付け。カット編集が施されていない本作で、こんなにも視覚的に面白い瞬間が多くあったことに驚きが隠せない。
 技術面で言えば、全てにおいて先日に観た『ヴァストオブナイト』に勝っているが、好きな度合いで言えば僅差で『ヴァストオブナイト』だと思う。日本語字幕で観たら変わるかもわからんが。2020年のmust watch映画だと個人的には感じてる。
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