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ねじの回転のSPNminacoのレビュー・感想・評価

ねじの回転(2009年製作の映画)
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ヘンリー・ジェイムズの小説の再映画化、というかBBCのTV版か。61年の映画版を観てないのでとりあえず期待したけれど、どうも現代的すぎて怖くなかった。硬い印象のミシェル・ドッカリーは合ってるんだろうけれど、精神病棟で囚われた主人公の家庭教師が振り返る形式、サクサクと進む展開、如何にもな少年少女、ベタな恐怖演出。お屋敷のルックもあんまりムードがない。
第一次大戦中女だけが取り残された状況設定は、南北戦争中の『白い肌の異常な夜』を思い出す。抑圧された女性の妄想、誰にも届かない声。それを自分の中に棲む悪魔と見なしてしまうという悲劇。テーマとしては現代にも通じるように作られているけれど、説明的すぎていささか安っぽかった。やっぱ『回転』が観たいな。
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