カンパッチー

ショック・ドゥ・フューチャーのカンパッチーのレビュー・感想・評価

3.6
エレクトロミュージックの夜明けぜよ!

冒頭の主人公のパンツ姿で踊る姿にこいつぁ良作の予感しかしねぇぜ!と自分のハートにビンビンと刺さりましたが、終始部屋の中での撮影なので、作品の動きが少なくて退屈な人は、特にエレクトロミュージックに興味が無い人にはつまらないかも?しかし、部屋のモジュラーシンセや黒電話その他諸々の音が本当に主役というか黒電話を回す音など好きな人にはたまらない作品です。自分はアナがつまみを回すところだけでかっこいいと興奮しました。

ただ電子音楽の夜明けというより女性作曲家のやりづらさをどちらかというと描いているのかなぁ、この時代にまだ理解されない電子音、女性蔑視などナチュラルに男性優位だった時代を描いていますが、とにかく物語が地味!主人公が電子機器を使って音楽を作る、パーティに出席する、パリの通りを歩く、その三箇所だけで78分という時間を使ってストーリーが進むのでもっと音楽を聴かせて欲しかったというのが正直なところです。フランス映画らしく余韻を楽しむということなのでしょうが、もっとなぁ‎…アナの完成されたミュージック、エレクトロの夜明けを聴きたかったですよ!