takanoひねもすのたり

The Recorder Exam(英題)のtakanoひねもすのたりのレビュー・感想・評価

The Recorder Exam(英題)(2011年製作の映画)
3.4
映画「はちどり」の前日譚というかベースのような短編映画。
「はちどり」の主人公ウニが小学生の頃の話。

・リコーダーを忘れて家に電話するも両親は学校に届けてくれない。
・リコーダーはお兄ちゃんのお下がりで、音がきれいに出ない。
・美術の点を100点とって報告するも、両親は仕事に忙しくおざなりな態度。
・父親は浮気、母親は察してる。
・兄に殴られウニ号泣するも、慰めはえられず、また殴った本人は怒られない。
・ウニ、夜中にリコーダーを吹き鳴らす。父親への理不尽な怒りの意思表示、しかし父親は何も察しない。
・新しいリコーダーを欲しいと一度は言うが、その後は言い出せないまま。
・母親に「自分は可愛いか?」と確認せずには要られないほど、親の無関心を察してる。

ウニが小学生なだけに不憫さが……。

ラストのリコーダーのテストを終えた時のウニの表情の誇らしげなところ。

小学生のなんてことないある日々を切り取った短編だけど「はちどり」を観たあとだとウニの不憫さが更に増す……こんなちんまい頃から親の無関心を察しつつ、親の愛情を確認しなくちゃいけない気持ち。
ウニたん……不憫……強く生きて……。