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東京バタフライのmmmのレビュー・感想・評価

東京バタフライ(2020年製作の映画)
3.9
メジャーデビューを前に、バンド内やレコ社との意見の相違から解散してしまったバンドのその後を描いた作品

メインとなるのは解散から6年後。
音楽を続ける者、離れてしまった者それぞれの日常を描きつつ、それでも心のどこかに残ったままの音楽やバンドへの思い。
ある出来事をきっかけに、前に進むために、きちんと終わらせるための行動に出る。

4人の現実が何ともリアルなんだけど、音楽に限らず、理想や夢と現実・やりたいこととやれること、安定、何を選ぶか、どう進もうか、選ばなかった方を捨て去れるか…ということは普遍的な悩みでもあるし、世代に関わらず、ふいに押し寄せてくることってあると思うのです。

リアルな部分に何かを重ね、少しだけ心が痛みつつも、一度は同じ道を志した仲間の存在とか、半端だったことを、きちんと終わらせることって大切だなぁと思わさせてくれる強くて優しい作品でした。

ひとつだけ欲をいえば最後はもうちょっとバンドとして見たかったかな。
(意図がそこでないと思うので不満ではないです。)
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