方眼

恋に落ちたら…の方眼のレビュー・感想・評価

恋に落ちたら…(1993年製作の映画)
4.0
1993年”Mad Dog and Glory”。邦題も宣伝も困ったんだろうなあ。説明するのが難しい独特の面白さが有る。主人公ウェインは繊細で勇気を出せないことをいつも悔やんでいる、写真が趣味の警官。同僚マイクは対称的にバーで見知らぬ客にケンカ売ったり、DVされてる女性のボーイフレンドを追い払ったり。街のチンピラに金を貸す闇ビジネス経営者のフランクは、自分の店でスタンダップコメディをしている。用心棒のハロルドは身体がでかくスコッチのミルク割りを飲んでる。ヒロイン・グローリーは兄弟の借金の肩代わりのためフランクの店で働き、命を助けてもらったお礼でウェインの部屋に行く。ウェインとフランクの仲良しは「街の灯」のチャップリンと富豪みたいだし、アパートメントに突然現れる美女は「七年目の浮気」みたいだが、そんなエピソードが構造的でも無く。まあ、グローリー=天使、フランク=悪魔なんでしょう。デ・ニーロの弱気演技に見惚れて退屈しない。設定も配役もマイクのデヴィッド・カルーソが最も印象的。元のシナリオと出来上がった映画の味わいが違うと思う。
方眼

方眼