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犬部!のmitakosamaのレビュー・感想・評価

犬部!(2021年製作の映画)
3.4
重っっっっ!タイトルの軽快さに比べて、内容が思いのほか重くてビックリした!
林遣都ファンの嫁ちゃんに付き合いアマプラで鑑賞。一応実話を元にしたノンフィクションの話らしい。

青森・十和田の大学の獣医学部の学生・花井(林)は動物愛護の精神で、動物の医療解剖に反対し、劣悪な環境にある動物の保護にと、正義漢故に周りと調和できないタイプ。生命に対し妥協できないという、本来なら全うな思想なのだが、それがままならない社会に歯痒さを感じる。
その思いが見る側にダイレクトに伝わる内容だね。

話は学生時代から16年後と一気に飛ぶ。林遣都の風体が変わらないから時間の経過が判り辛いね。
東京の動物病院にいても、すごい青森まで通う。

これが海外だと、もっと過激派なムーブメントになってペットポリスなどが成立するようになるのだろうが、日本の保守的なお役所仕事がどうしても弊害になるね。

螢雪次郎演じるペットショップが、劣悪な環境で犬の管理を行い、色々とトラブルに。
でもこの主人公の花井は話し合いで解決に繋げる。手間がかかるが誠意で対応。絶対アメリカなら殴り込みで正義を全うするよな。

また犬部だった友人は殺処分に反対するが故に、あえて保健センターに勤務。殺処分する子らは自分の手で注射し続け精神を病んじゃう。そりゃそうだ。

動物愛護運動がままならないからこのような映画が産まれた訳だが、本来ならこんな映画が出来ない日本であって欲しい。ウチも猫3匹いるので考えさせられる内容でした。
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