DelayMan

海の上のピアニスト 4Kデジタル修復版のDelayManのレビュー・感想・評価

4.0
ほとんどのシーンが船上で描かれており、独特の空気に引き込まれた

トランペット奏者マックスと、船の上で生まれ育てられた天才ピアニスト1900との出会いから別れまでを回想していく

船の上で育ち陸に降りたことのない1900はピアノを弾くことに喜びを見出していたが、一人の少女に恋をして船を降りることを決意する‥
陸に降りたことのない1900にしかわからない未知の世界へ踏み出す苦悩
それを唯一打ち明けられるマックスとの関係性

マックスと1900の出会いとなる揺れる船内での移動しながらのピアノ演奏シーンは名シーンだと思う

始めて恋をした相手にレコードに自分の演奏を記録して渡そうと試みるがそのレコードが最終的に巡り巡って本人へ届くというのも良い
少女役のメラニーティエリーは出番は少ないものの物凄い存在感
この作品がデビュー作らしい
主演作などはこの後ないのだろうか

もう少し1900に人間らしさというか子供の時の無邪気さや大人になってもう少し感情豊かであったら、より感情移入しやすかったかなという印象
ちょっと人間味が足りないようには感じたが、それでも後半からラストシーンにかけては切なかった

ダニー・ブートマン・T.D・レモン・1900という本名はカッコ良すぎる
DelayMan

DelayMan