lapin2004

ザ・フラッシュのlapin2004のネタバレレビュー・内容・結末

ザ・フラッシュ(2023年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

アメコミ映画のオールドファンにはグッとくる小ネタがてんこ盛りで、とても楽しめた。

ダニー・エルフマンのスコアや、クリストファー・リーヴ&ヘレン・スレイターのツーショットにはグッとくる(そういやドナー版スーパーマンでも「過去の改変」やってますね)。カメオ程度だと思ってたキートンバッツの大活躍には興奮したし、ゾッドがヴィランとして再登場する展開には胸を熱くした。ニコラス・ケイジには苦笑。でもゴーストライダーやピーター・パーカー(一応)を演じるなどコミック愛を感じるニコラスなので、半笑いながら「正史」になって良かったなぁと少しホッコリ。ジョージ・クルーニーはスナイダーバースの終わりが見えてる(?)からこその「落ち」ですね。「そうです私がブルース・ウェインでございます」「もうええわ!どうもありがとうございました」みたいなエンディング。

本作の本筋は「父ヘンリーを救う」「母ノラを救う」「世界を改変(混乱)しない」というBTTF的SFアドベンチャーサスペンスであり、ゾッド襲来&バトルは派手な演出というか、斜めから見れば「ヒーロー映画としての体裁」だ。『アベンジャーズ /エンドゲーム 』(2019年)でのサノス襲来とはストーリーにおける必然性が全く異なるが、ヒーロー映画としての体裁をしっかりとった本作の脚本もそれはそれで巧みなものだと思う。矛盾が付き纏うタイムリープ物ということやメタ的な制作環境の複雑さを考えての「それはそれで」だが。BTTFネタ自体は落雷のパワーでタイムリープという共通点もあるし、エリック・ストルツのまま完成した「WHAT IFの世界線」を印象づけるためだろうか?ややクドい気もした。
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