soutaの映画まとめ

ザ・フラッシュのsoutaの映画まとめのネタバレレビュー・内容・結末

ザ・フラッシュ(2023年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

【soutaの映画つぶやき No.1091】
"ザ・フラッシュ"


"ジャスティス・リーグ"の一員で最速で走ることの出来るヒーロー"フラッシュ"ことバリー・アレン。母親を救えなかった過去を変える為タイムトラベルを試みるも、別の世界線の自分と対面する羽目になってしまうが、、


"DCエクステンデッド・ユニバース" 14作目。

近年アメコミに限らず、"マルチバース"を描いた作品が非常に増えてきた。日々が選択の連続、もしもあの時 別の選択をしていたら?枝分かれする別の人生、別の世界線で生きる自分が存在している。

今作、"マルチバース"への一つの解答が成されていたと思う。"スパイダーマンNWH"とは全く違う描き方、好みは別としてこの描き方は至極真っ当で納得がいくものだった。サプライズキャストの為や登場人物の過去改変の為の"マルチバース"じゃない。

完全なる"運命決定論"。失敗も悲しみも全て含めて自分が形成されている、それを無かったことに出来ないし無くすべきじゃない、これはタイムトラベル映画でも同じ事が言える。
母は救えなかった、しかし過去の時間に母は確かに存在していて今も生きている、、こういう考え方をする作品が本当に大好きでだからこそ最後のハグするシーンでめちゃくちゃ泣けるんだ。。父親の無罪を証明するのも過去ではなく未来を変えていくことを選んだように思えた。

そんな見事にまとめあげたテーマ性に加えて超絶面白いときた…普通にバリー・アレンのオリジンをやるよりも別バースの話と組み合わせて描くのは素直に上手いなぁと思った。そして、やっぱりこのシリーズは"マン・オブ・スティール"のゾッド将軍襲来が一つのターニングポイントになってるのね。

マイケル・キートンのバットマンが最高でスーパーガールも素晴らしい。絶対に救えない世界線で何度も死んでしまうのは悲しい、特にマイケル・キートンなんてレジェンドバットマン俳優を使ってこういう描き方が出来るのはかなり贅沢。だからこそ胸を打つものが大きい。後、ジョージ・クルーニーになってしまったブルース・ウェイン…もう"オーシャンズ11"にしか見えない!笑

しかしこんな大傑作なのにあまり売れなかったのが残念。やはりエズラ・ミラーの不祥事でかなり悪い印象が付いたのかもしれない。本当に素晴らしい演技をしてるからこそ勿体ないし、これがヒットしていればまだまだこのシリーズは続いていたかもしれないかと思うと悔しい。