誰かを、救えるかと思った。
世界が放射能に汚染された2049年2月。最後の砦である北極・バーボー天文台でも居住者が撤収を始めている。だが、ただ1人残る男がいた。オーガスティン・ロフタス博士だ。末期癌で透析治療を要する彼は、ここで命を全うすることに決めたのだ。しかし、予期しない事態に陥った。無人の厨房で、取り残された少女アイリスを見つけてしまったのだ。さらに、木星の衛星K23から帰還途中の宇宙船アイテル号を確認する。帰ってきても地球は滅亡寸前。だからオーガスティンは、アイリスと共に何とかアイテル号と交信して帰還中止を伝えようとするのだが…
「ミッドナイト・スカイ」
ジョージ・クルーニー監督主演のNetflixオリジナル映画。
リテラシーの高いクルーニーだからこそできた本格的なSF。アイテル号内部と北極の過酷な状況で懸命に行動する人間たちのサバイバルドラマでもあります。クルーニーと共演する少女の演技が素晴らしく、地味な展開も飽きずに見られました。私のように「渚にて」が好きな人には楽しめると思います。破滅を控えて、死を待つ者たちが最後の刻をどう迎えるか…そこにエモーションを感じずにはいられません。ラストの交信は泣けましたよ…
フェリシティ・ジョーンズやカイル・チャンドラー、デミアン・ビチルも好演。こういうのは劇場で観たかったなあ。
