松田

クリスマス・ ウォーズの松田のレビュー・感想・評価

クリスマス・ ウォーズ(2020年製作の映画)
3.5
超ハード!子供の居場所など全く無いクリスマス映画が爆誕した!

巧みにサンタクロースやクリスマスへの信仰の薄れを皮肉たっぷりに映し出した、ユニークかつ大人向け過ぎる、現実と地続きのサンタクロースの世界観が精巧に作り込まれていた。

キャラクターも超強烈だった。
メル・ギブソン演じる原題であるFATMANの名に違わぬゴツ過ぎるサンタ。
よくよく普通に考えてみれば、明らかに1人では何万回も過労死しても不思議でないクリスマスを生業にする説得力抜群だった。
ちょびちょび軽く人間を超越する描写が笑いと驚愕を誘う!
さらに相対する悪役となるクソガキが、貫禄たっぷり過ぎて今後の映画界での活躍は超期待して良いと思う。

全体を通して雪原も溶けて乾くのではないか、という程に荒涼とした展開だった。
しかしクリスマスやサンタクロースなどの直接的過ぎる描写は避けてる印象があった。
もしかしたらその辺を描いて子供達の夢やイメージを破壊し過ぎないような配慮(?)があったのかもしれない。

最後には、サンタやクリスマスを舐めるな!という気概を感じた。
この映画を観るには制限がある子供、サンタを信じない大人を含む、全年齢に悪事を働いたら制裁しにいくぞ、というある意味の童話的なメッセージをブチかました映画だった。
松田

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