沙那王

映画大好きポンポさんの沙那王のレビュー・感想・評価

映画大好きポンポさん(2021年製作の映画)
3.5
見やすかった。
素材を、どう編集するか。
『ジーン・フィニの場合』って映画でしたね。

ニャリウッド銀行のプレゼンテーションは首の皮1枚でGOになった。1回しか使えない手だし、頭取が このプレゼンテーションを逆手に取るとこ お金の計算できる人だなあ。って感心した。

命を削り、家族や大切な人を犠牲にしてまで叶えたい『夢』って、何だろうか。
それが私の生き方。なのかもしれないけど真似する必要 1mmも無い。
あくまで『初監督作品における、ジーン・フィニの場合』だから。

ジーンとナタリーのアフレコが、ちょっと痛々しかったかな。声優業に馴れてないのか初演技だったのか。
この2人については素材の味を楽しんでください♬って土の付いたゴボウを出された感じです。

やっぱり、脚本がちゃんとしてなきゃ物語が破綻する。そこはポンポさんが凄腕なんだと思う。
上橋菜穂子が『物語なんて、結局「嘘」でしかないんですよ。それを、読者にどう「信じて」もらい物語に「引き込んで」その心をとらえるか。それは「人の心の動きに嘘があったらダメ」なんです。「説得しうる理由」があれば良い。』みたいな事を言ってた気がする。

主人公は、ずっとボッチだった。映画だけが友達。絵面とかタイミングとか『映画を見る目』は人より長けてると思うけど、撮影チームをまとめる『人間的な総括力』は、これから身に付けていくんだろうな。

それか、削ぎ落とし、削ぎ落とし、編集の鬼になるのか。

映画に携わる仕事、たくさんあるんだな。
13歳のハローワーク的な映画でした。
沙那王

沙那王