フランスで実際に起こった、スザンヌ・ヴィギエ失踪事件。
誰もが夫のジャックを犯人だと疑い、証拠もなく尊厳を奪い、子供達から母親だけでなく、父親まで取り上げようと迫る。
人の主観や情報操作によって 疑われ続けた人間を、誰が救うのか。
フランスの司法制度や、真実を見る力に問いかける様な、法廷ミステリー。
主人公のノラは家族と仕事を蔑ろにしてまで、犯人にされたジャックの為に 無実の証拠探しに動く。
ある意味無関係のノラが、どうしてそこまで働くのか、彼女の原動力には戸惑いがあるものの、そこには犯人ではないという「確信」がなければ、そこまでできない事。
世間の声や情報に流されず、彼女の信じたものだけを一直線に追う力。
そして裁判の後の表情に胸が熱くなった。
また、弁護士役のオリヴィエ・グルメの演説が圧巻としか言いようがない…！
ラスト10分、この演説のために何度も劇場に通いたいと思えるくらい、心に響く名演説。
彼の演説でスコアをプラス0.4しました。
人の主観や情報操作の恐ろしさを知った本作。
多くの人に見て、たくさんの事を考えてもらいたいです。
