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セブンのyumeayuのレビュー・感想・評価

セブン(1995年製作の映画)
4.0
『この世は素晴らしい、戦う価値がある』

デヴィッド・フィンチャー監督、ブラッド・ピット主演による90年代を代表するサスペンス映画。

公開当時、ちょうど本格的に映画を見始めた年頃だったのを思い出しました。友達とワクワクしながら映画館にいったのも覚えているし、その時買ったパンフレットは未だに持っている。そんなこともあって、自分の中では思い出の作品のひとつ。

ただ、そんな思い出のほかに、今作には強烈なトラウマを植え付けられたのも事実。
それは今作でサイコキラーが殺人のテーマに利用したキリスト教の"七つの大罪"について。
あの当時、映画経験が未熟だった僕にとって、"七つの大罪"をモチーフにした殺人現場は強烈すぎた。デヴィッド・フィンチャー監督による暗くてジメッとした雰囲気も相まって、とにかく不快で気持ち悪かったのを覚えている。
特に「SLOTH(怠惰)」の現場はトラウマ。左手首を切られ、舌を噛みきり、ベッドに縛りつけられゾンビのような状態で発見される被害者。警察が近づくと急に動き出すシーンでビビりまくったのを覚えている。

これまで何度か見直そうとしていたけど、あのシーンが嫌で避けていましたが、あれから20年以上たち、久しぶりに見返してみると…あれ??大したことない…。

確かに気持ち悪いんだけど、全然平気。
あれからたくさん映画を見たし、もっと気持ち悪い作品はいくつもあった。良くも悪くもグロ耐性が付いてしまい…。
トラウマ克服!
大人になったということですかね…(笑)。

しかし、映画としては何年経ってもあの当時のまま色褪せず面白いし、いつ見てもブラピがカッコいい。あの短髪、ヒゲ、レザーコートの姿に憧れました。まぁどんなに頑張ってもあんな風にはなれないんですけどね。

そして、『セブン』といえばあの衝撃のラスト。あのシーンのブラピの演技が最高すぎる。
犯人への怒り、妻への後悔や悲しみ、刑事としての使命感…色々な感情が渦巻く複雑な気持ちを見事に演じています。

もちろんブラピだけではなく、モーガン・フリーマンもケヴィン・スペイシーもグウィネス・パルトローも全員素晴らしい。

間違いなく自分の中では最高のサスペンス映画のひとつです!
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