Sachika

ステージ・マザーのSachikaのレビュー・感想・評価

ステージ・マザー(2020年製作の映画)
4.1
亡くした息子の遺産として 母親が相続したのは、破綻寸前のゲイバー。
息子が愛した店を、人を、母親が代わりに愛する。
ドラァグクイーン達を通して、息子の面影を感じながら、メイベリン自身も母親として、そして女性としても成長していく。
沢山の愛と勇気をもらえる、素敵な作品。

まず、台詞がウィットに富んでいて面白い!
「メイベリンよりロレアルの方がマシだったのに」とか、所謂オネエの方がいう様な会話が楽しすぎて、クスクス笑ってしまった!

しかしそんなクイーン達にも、抱える問題はたくさんある。
母親として彼女達に寄り添いながら、同時にメイベリン自身も息子にできなかった事への後悔を償っていく。

夫との問題は意見が色々分かれそうだけど、理解のない人間はどうしたって変われない現実を、突きつけられてる気がした。

映画を観ていて、自分の母親の事を思い出すと言うよりは、何でか無性にグザヴィエ・ドランの作品の母親と息子を思い出してしまったんだよなあ。
こんな母親が、いつか彼の作品の母親役で出てきて欲しいというか。
余計なお世話だけど。。

白いドレスと最後のステージ。思いがけない演出に、涙が止まらなかった!
Sachika

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