織田

疾走の織田のネタバレレビュー・内容・結末

疾走(2005年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

2005年の作品です。原作は重松清、主演に手越祐也。幼き高校生時代の手越。なつい。同い年だけど懐い。

映画は「沖」と「浜」と呼ばれる二つの地域を持つ干拓地が舞台。
田舎の閉塞感とはまた違って、土着の住民である「浜」の人々は海を埋め立てて作られた新興地帯の「沖」に対して偏見を持っていました。

でも「浜」地区の手越少年(中学生)は何故か「沖」のちょっと怪しい人々と関わるようになっていきーーという、内と外の話から始まる物語。「もし本当に殺人犯だとしたら、いかにもって感じだよな。沖だもん」と語る、手越の兄・柄本佑少年(高校生)。


タイトルにある『疾走』は、手越少年たちの力走、彼らのママチャリによる疾走とかがあるわけですけど、田んぼの中を突き抜ける一本道を時速100キロの軽トラで爆走する(シートベルトしてないのがまた良いw)シーンがとにかく秀逸。
この軽トラの運転手・鬼のケンジこと寺島進は「若い男」と表現されていて、これがまた20年近く前の時代を感じさせます。

幼い手越に韓英恵、
若いトヨエツ、中谷美紀、そして加瀬亮(誰かわからなかった…!)、
あまり変わらない高橋ひとみや田山涼成、寺島進とともにSABU作品の常連である大杉漣、
と様々なキャストが出てくる中、少年柄本佑が群を抜いて上手いです。

打ち消すことのできない絶望感が支配する映画ですが、今も活躍する豪華俳優の在りし日を鑑賞できる貴重な作品!
織田

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