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ボクたちはみんな大人になれなかったのknjmytnのレビュー・感想・評価

4.2
「東京って、病気の人は一生病気でいられる街よ。で、肥大するのよ、その病んでる部分が。でも、だから面白いんじゃない?」 

マツコデラックスのこの言葉を思い出す。

“病気“は社会の視点でしかなくて、
実はその人の純粋さとか個性、つまりはその人の核の部分だと思ってる。

そんな自分の核となる部分がうまく社会と適合できたら、フリップ会社の社長みたいに稼げたり、プロデューサーみたいに鬼畜になれたりするんだろうな。

でもこの主人公みたいに、文化が好きで、社会とは切り離された想いを本当に愛してる人は
病気だって
社会から弾かれたりする。

上手く立ち回れると、
普通になったり、普通の結婚をしたり、うまく稼いだり、
社会から認めてもらえるけど、
自分の核となる病んでる部分は矯正されて無くなっていく。

何を幸せとするのか。
そんな根源的な問いを投げかけられるような良い映画だった。

森山未来、東出昌大みたいな舞踏、武道で身体感覚を養ってきてる人は、言語化できない部分に自分の拠り所を置いてる感じがして、すごいテーマと合ってた。
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