ミックスかりんとう

くれなずめのミックスかりんとうのネタバレレビュー・内容・結末

くれなずめ(2021年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

日が沈みそうで、まだ明るい、中途半端なあの時間が、仲間を失ったけど、まだ受け入れられない、中途半端な男たちの心情を浮かび上がらせる。


死ぬことは、いつか誰しも行き着くし、5分後にだって死ぬ可能性はあるのに、どこか違う別世界の話のように思いがちだ。

だから、急に現れた「死」を前にするとどうしたらいいのか対処法が分からない。


いつまで経っても、電話に出なかったことを後悔するだろうし、会えるチャンス話すチャンスを無碍にした自分を責めるだろう。

現実は悲しすぎて真に受けると辛い。

ヘラヘラしながらでも、泣いても、怒っても、無理に乗り越えようとせず、なんとか毎日をすごしていけばいいじゃん。
それが答えだ!と言ってくれるような作品。


死を感動ものにさせすぎず、ふざけながらもしっかりと向き合って描いている感じが好きでした。


「街の上で」との若葉さんの豹変ぶりがすごい。同じシーン・同じセリフを全く違うように演じ分ける俳優陣、感動した。あと、おでん屋さんがサイコー。