てる

キャラクターのてるのネタバレレビュー・内容・結末

キャラクター(2021年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

面白かった。
実は多重人格でしたぁ、なんておちかと思ったけど、きちんと描いていたのは好感が持てる。それに、犯人との対決もあったし。案外、小栗旬があっさり犯人を捕まえてしまうのかもなんて予想していたけども、いい意味で裏切ってくれた。小栗旬が死ぬのは完全に予想外だったけど。
今回、評価されるべきはやはりFukaseであろう。狂気の役が非常に様になっていた。この役を手慣れた俳優さんに演じさせてしまったら、だいぶ雰囲気が変わっていたことだろう。Fukaseのビジュアルはもちろん悪くない。だけど、悪くない程度なのだ。俳優さんのように洗練されていない。でも、だからこそいいのだ。どこにでもいそうな男が連続殺人犯の方が面白い。俳優と一般人の境目にいるFukaseだからこそ出せた味だと思っている。
内容も面白かった。世田谷区一家殺人事件を元にしたこの作品は中々キャッチーだ。未だに未解決のこの事件をテーマにするのは面白い。謎の犯人像を想像しながら観るとさらに面白い。とはいえ、この作品の犯人はやりすぎだけど。ここまで拘りが強い犯行を続けていたら、現場に様々な証拠を残してそうだし、すぐに逮捕されそうなもんだ。まぁ、そこは映画を盛り上げるための装置みたいなもんなので、あまりつっこまない方がいいのかもしれないけど。
唯一気に入らないのが、Fukaseの共謀者が捕まっていないところだ。いやぁそこはちゃんと終わらせようよ。全部かたをつけてキレイに終わらせたらもっと評価高かったのになぁ。なんで後を引く終わらせ方するのかなぁ。そこがなぁ、残念でならないんだよなぁ。そういうのカッコいいとか勘違いしちゃってるのかなぁ。やめてほしいなぁ。
てる

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