ホリ

BLUE/ブルーのホリのレビュー・感想・評価

BLUE/ブルー(2021年製作の映画)
4.3
松山ケンイチ演じるボクサーは、
試合で1勝もできず、引退を迎える…
いわば社会的な目で見ると“負け組”のキャラクターが
主人公の訳だが、彼が不幸せだとは一切思えなかった。
そう見えないように最後まで演出し切る、
演出力が際立っていた。

どんなに弱くても、
そこまでボクシングに打ち込める原点にも
しっかりフォーカスしていて、
中盤のさりげないやり取りで
その部分を強調するあたりも巧みだった。
「千佳が言ったんだよ」
「私…?」
「瓜ちゃん弱そうだから、ボクシングでも
 やってみればって。覚えていないの?」
「…ごめん」
「何で謝るの」
「いや、そしたら私、人の人生を
 ものすごく変えちゃったなって」
「…(微笑む瓜田)」

すごく好きなシーンでした…
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