3人の石橋ユウ君10歳。
場所も環境も異なる3つの家庭で同じ名の子を育てる母親達の愛情に反し生じる綻び。善き母であろうと奔走するも〝なぜ?〟は不意に訪れ、わからないに追い詰められる。
発狂と隣り合わせの正解なき子育て、踏み止まるのはほんの僅かな差なのかと傷みが迫る…良い!
冒頭の虐待シーンを印象付けた上で、とてもそんな絶望とは無縁のような3家族の物語が並行して描かれる。家庭環境に差はあれど良好な親子関係、ユウ君という共通点以外交わりそうにない平凡な家族の日常に、いつしか〝不穏〟という共通点が加わる。余裕を失ってく母と冒頭の記憶が重なり目が離せない!
やや過剰さは気になるし、男が漏れなくダメ過ぎて問題起こるのが必然に見え過ぎてるのは勿体ない。これが世の常かもしれんけどw全てそちらに矛先向けるのは短絡的な気も。
そういう意味ではシングルマザー加奈の物語が心情や子供の視点など展開に深みを感じたし高畑充希の幅のある演技にも圧倒された。