ナーメテーター最新作
いかにもジャンルを余念なく研究し尽くしてますなぁという印象。
まこういうのは最後に出てくるのが一番面白いんだが、どこを捨てどこを拾うかの選択がはっきりしており、特に外し省略のテクニックが上手かった。作り手を刺激する作品。
主人公は耐えて耐えてはじめてキレるというのではなく、どっちかというと覚醒しちゃった系。目覚めてからは自ら暴力の世界に飛び込んでいくところは『狼よさらば』のブロンソンのよう。建さんとまでは言わないがもうちょっと耐え忍んでってのがないとちょっとなぁ。
悪い奴はいねが~っていうのがどの辺で来るかってのが、ヴィジランテもの観る時のポイントなんだが結構早かったよね。
小さな娘のブレスレットが見つからないよーってのがきっかけでそれまで被っていた羊の皮を脱ぎ捨てるハッチ。
だけど勢い込んでみた相手では完全に役不足。赤ちゃんおるし。そこであのバスだ。とりあえず市バスの一番後ろの席にでーんと座ってるおっさんには用心しよう。
色々溜まってたんだろーなー
妻はそっけない。息子も冷たい。義弟はナメた態度。ゴミ回収はいっつも行くの早ええしw
すべてを開放した翌朝のあのスッキリ顔。DIO様がたっぷり人間の生き血を吸った後のような爽快さ。
ルンルンルンルン、今夜はラザニア、夏はイタリア
痛みを感じたり傷つくことによって失った何かを取り戻すってのはあの『ファイトクラブ』にも通じる。
だけど氾濫するこの手の作品。白人向けのエクスプロイテーション映画という気がしないでもない。
これがウケる背景に分断格差。非主流層になりつつある白人中年男性の危機感。「今に見てろ、俺たちだって」が多少なりともあるとすれば、、、いやいやいや、そんなことより早くラザニア食べいこっと。
⇒ロシアのヤクザの年金制度、どうやら本当に「オブジャック」っていうのがあるみたい。