たなか

映画クレヨンしんちゃん 謎メキ!花の天カス学園のたなかのレビュー・感想・評価

4.0
よかった〜〜!!

まずアニメ版OPの「スーパースター」から始まる点がとてもよい。「あ、いつものクレヨンしんちゃんが始まったな」と感じるのと共に、いつもと地続きに映画のストーリーが存在するように感じてしまう。
なおかつ「スーパースター」の世界観も映画のストーリーと繋がっている。
これらの丁寧な導入があるからこそ、今作のテーマである「いつか必ず来る別れと今」が際立っていた。
なんか本当に、クレヨンしんちゃんのセカイにもそんな日が来るんだなと実感してしまうような心の揺らぎがあった。

幼稚園を卒業して学校に行ったら、子どもだけのより濃密な社会が待っている。
いつものカスカベメンバーが「青春」の対価として新たな悩みや関係性に直面する様は我が子が奮闘する様子を見ているようでぐっときた。
劇場版クレヨンしんちゃんがすごいのは、成人の私が見ても子どもと大人の視点を行き来して、どちらにも感情移入しながら楽しめること。
それはみんな信念を持っていて、良し悪しをよそに大きな声で真っ直ぐに伝えてくれるからではないかと思う。これはどの層が観ても伝わる面白さなのでは。

昔から特撮が好きなもので、終盤の仲間の登場と各人の見せ場には大喜びしてしまいました。
来年も楽しみです!
たなか

たなか