ノリコ

竜とそばかすの姫のノリコのネタバレレビュー・内容・結末

竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

予告もそこそこに、
前情報がほぼない状態で見に行きました。

"U"の設定はほぼサマーウォーズと同じっぽかったり、
バケモノの子のクジラが出てきたり、
おっ!と思わせてくれることが多かったのがよかったです。
ベルって名前も、美女と野獣のオマージュなのかな?

歌が最高に良すぎたなあ。。
なんか引き込まれるような歌。
母が亡くなって歌えなくなってしまった鈴の
今までの想いが溢れ出るような歌に、
作中何度も心打たれました。

「目を閉じたときにだけ
会えるなんて信じない
会いたい
はなればなれの君へ」

この歌詞は、母へ向けたものであり、
恵と知へ向けたものであり、
オリジンの姿でこの歌を歌う鈴に
いろんな背景が重なってとても感動しました。

また、1人で東京へ向かう鈴は
かつて名前も知らない子供を助け命を落とした母と
やっぱり同じ血が流れているのだなと感じました。

このへんからラストまでは、
賛否両論あるみたいですが、
わたしは純粋に、誰かを助けたい気持ちが
助けたい人達に伝わったことが良かったなあと思います。

全体を通して、もちろん現実的に考えれば
ツッコミどころはたくさんあるでしょうが、
(だからこれほど賛否両論わかれるんでしょう。笑)
アニメーション映画としておもしろかったし
感動もできたので、わたしは好きでした。


細田守おなじみの入道雲には「成長」という意味があり、
映画のラストにはその入道雲から夕日がのぞいていました。
母親の死をやっと乗り越え、
歌を歌えるようになった鈴はがんばった!
成長した!これからももっと成長する!
というような達成感と、希望を感じました。

最後に、合唱隊のおばちゃん達との会話で
いちばん印象的だった言葉を。
「幸せに正解があったら、こんなにジタバタしてないわよ!」
「わたし、この歳になっても幸せって何か、よく分からないのよねえ」
ノリコ

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