向いている人:何となく賛否両論なため二の足を踏んでいる人
テーマは、「名作寸前の迷作」。
毎回毎回、賛否両論を生む細田守監督の作品です。
公開してすぐに見ました。
その時、かなりモヤッとして、原作小説を読み、インタビュー記事などもあさって、もう1回見ました。
すると、細田守監督の意図されたであろうことが見えてきたので、それをレビューに書き残そうと思います。
おそらく、主人公すず=ベル=中村佳穂さんの歌、歌唱シーンの出来は、今年観た映画の中で、最も印象に残った場面の一つだといえるくらい素晴らしかったです。
るかちゃんとかみしんくんの駅での赤面告白シーンなど、笑えるシーンもありますし、Uの世界や現実世界の風景描写もとても美しいです。
見終わったら、カツオのたたきを食べたくなる作品です。
巷で賛否両論を巻き起こしている「ネットの扱い方」問題ですが、僕は、「ネットって怖いよね~人と人とが直接話していた昔の方が良かった」なんていう年寄りの井戸端会議みたいなことが言いたいのではなくて、ちゃんと今の時代にふさわしい、インターネットとの適切な距離感、良い付き合い方を提案しようとしていると思います。
それが、「美女と野獣」問題にも関わってきて、そこにこそ本作のキモがあると思うのですが、僕が言いたいことは、作品内容についての根本的なネタバレを含むので、ネタバレフィルターを付けてコメント欄に追記します。
今年の世界的な映画のトレンドを的確に読んだ、なかなか侮れない作品だと思います。