織田

竜とそばかすの姫の織田のレビュー・感想・評価

竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)
4.0
凄く前向きでポジティブな映画でした。
正直鑑賞前は「U」が最後にぶっ壊されるんでしょと思ってたけど見当はずれでした笑

「U」の世界は色々怖いなと個人的には思った。でもこの作品から感じたのは、そのリスキーな部分以上に、仮想世界の持つ可能性を信じる姿勢。事実として鈴は世界を変えたわけで、プラスの部分に目を向けていきたいという作り手側の意志を感じる。これからもっとポピュラーになっていくはずのメタバースとの付き合い方とかはどうなるんだろうと思ったりもしたし、一方で批判と詮索と賞賛と中傷が渦巻くSNSへのスタンスも考えさせられた。

あとは、高校生の鈴を主人公に据えながら学校でも家庭でもなく、地域の合唱団の面々を味方に取り入れたのが素敵。閉じた主人公が周囲の力を借りながら成長していく作品において、こうして地域のコミュニティが大きな役割を担うのはあんまり見たことがない。鈴の家庭事情への触れ方にも優しさを感じた。(ちなみに自分の発言に気づいて謝罪し、気を遣えるヒロちゃんも素晴らしいと思う。)

人物の行動理由とか意味わからないところもあったけど「大切な人の力になりたい」という思いを全力で肯定する真っすぐさが印象に残りました。


🔽感想です(ネタバレあり)🔽
https://eigakatsudou.com/archives/belle.html
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